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掲載日 2022.07.14 / 更新日 2022.07.28

フリーランスがSAP案件を選ぶときの重要ポイントを紹介

フリーランスがSAP案件を選ぶときの重要ポイントを紹介

フリーランスのSAPコンサルタントの悩みの一つは、数多くある案件の中から良いものを見つける「案件選び」です。SAP案件は、必ずしも優良な案件ばかりでなく、中には案件に入って後悔してしまうような案件もあります。本稿では、上手なSAP案件の選び方を紹介します。

1 フリーランスにとってのSAP案件とは何か、その特徴を知る

フリーランス向けのSAP案件は、クライアント企業の基幹システムを構築し、事業に貢献していくというやりがいのあるもので、SAPに対する知識と、業務知識の両方を求められ、それだけに高い報酬も見込めます。ただし、報酬が高額になる分、求められる期待値が高いことを理解しておきましょう。

案件を選ぶとき、報酬の高さに目が行くこともありますが、金額が高いから良い案件であるとは限りません。よい案件選びのポイントを整理していきます。

1-1 これがリアルなフリーランス向けSAP案件

実際のSAP案件を見てみましょう。以下は、PROJECT FINDERに掲載されているフリーランス向けSAP案件の事例です(2022年5月時点)。

(1) 製造業におけるSAP導入支援(概要設計~)

■業務内容
概要設計から導入までの各フェーズにおける、顧客要件詳細の把握とドキュメント作成等のコンサルティングワーク全般をご対応いただきます。

■必須スキル
・SAP導入経験のある方(S/4 HANAであれば好ましい)
・SAP標準機能およびカスタマイズに関して知見をお持ちの方
・ABAP開発経験は必要ないが、Exit/BAdI等のコーディングからロジックが理解できる方

■その他
・参画時期:5月~10月を想定(延長あり)
・フルリモート

■報酬
・150~200万円/月

「概要設計から導入までの各フェーズ」という部分で、業務の概要を測れます。製造業とは具体的に何の製造(プロセス系か組み立て系か)なのかは、自身の経験に照らして確認したいところです。「ABAP開発経験は必要ないが、Exit/BAdI等のコーディングからロジックが理解できる」という細かい指定があるので、必須スキルから何をすべきかが見えてきますし、依頼内容はある程度フィックスしていることが想像できます。業務領域が明確なので、フルリモートで集中して対応できそうです。

(2) SAPグローバル導入構想策定支援 PMOロール

■業務内容
自動車業界のお客様向けに日本のHQ側と連携し、インドのSAP導入の構想策定フェーズのブリッジを行っていただきます。

■必須スキル
・SAPに関するベーシックな知識(モジュールコンサルである必要は無い)
・基本的な自動車業界の理解
・日英バイリンガル(ビジネスレベル)
※SAP以外のERP経験+SAPの知識があれば検討可

■スキル(Nice to have)
・SAPモジュールコンサル経験
・SAPプロジェクトのPMO経験

■その他
・参画時期:5月~10月を想定(*延長あり)
・フルリモート

■報酬
・150~200万円/月

「インドのSAP導入の構想策定フェーズのブリッジ」からグローバルな業務であることがわかります。人によってはやりがいが掻き立てられる内容です。必要なスキル「SAPに関するベーシックな知識(モジュールコンサルである必要は無い)「基本的な自動車業界の理解」から、SAP導入に関わる大きな道筋を作ってほしいことがわかります。PMOロールという表現も、それを裏打ちします。

1-2 実は間口が狭いSAP案件、未経験には厳しい

SAPの導入コンサル案件は、ITに関する深い知識があっても、SAP業務の経験がないとすぐには対応できません。フリーランスとして案件を取得するには、最低でも過去にコンサルファームやSIerでSAPに関連したプロジェクトでの2~3年の経験が必要です。また職種ごとには、次のようなスキルが求められます。

職種

求められるスキル

ファンクションコンサルタント

(モジュールコンサルタント)

顧客要件に応じたコンフィグの設定や概要設計ができる

設計者

コンサルタントが定義した要件を引継ぎ、基本設計(概要設計)・詳細設計ができる

PMO

一定のSAPの知識がないとコミュニケーションが取れないため、少なくとも1年以上のファンクションコンサルタント経験があることが理想

 

最近はグローバル案件が多く、日英バイリンガルのニーズは高まっています。日本のクライアント企業における英語を必要とする案件はおおよそ70%ほどあり、コンサルティング会社やSIerの正社員には英語を話せる人が特に不足しているため、日英バイリンガルのフリーランスに依頼するケースが多くなっているようです。

1-3 より良い案件に巡り合うには

フリーランスが、最初に案件紹介を期待するのは、かつて仕事で知り合った知人や気心がしれた友人でしょう。あなたの人となりや実力を知っていますので、スキルに合った案件を紹介してくれるかもしれません。しかし中には、単に紹介をする(つなぐ)だけという場合もあります。その場合、トラブルにならないよう相手方から案件の情報を細かに確認した上で、ご自身のご経験、自分が対応できる案件であるかどうかの見極め、単価の交渉など、すべてを自分で行わなければなりません。結果、先方のニーズとマッチするとは限りませんので、紹介者に対しても気まずくなることもあり得ます。

ですから確実に案件を獲得するには、信頼できるエージェントに相談するほうが効率的です。案件側とフリーランス側のスキルや期待値のミスマッチが起こりにくくなる、複数の案件情報を持っているので、状況に合わせて案件を紹介できるなどのメリットがあり、希望の案件に参画できる確率もあがります。もちろんエージェントには手数料(通常は報酬に含まれています)が必要です。しかし単価の交渉といった条件面の相談は圧倒的にしやすくなりますし、案件情報を豊富に保持しているため、仕事を選ぶことができるようになりますので、あなたは案件のコア部分に集中できます。こうしたメリットのための費用と思えば、理解しやすいはずです。

2 より良い案件の目利きになるには

より良い案件の目利きになるには

日本の平均給与は年収ベースで400万円台です。そんな中、月に100~200万円以上の報酬が見込めるSAP案件は、特別に高額と言えます。しかし単価が高いからといって、すぐに飛びついてはいけません。高額な案件の場合は、難易度が高く、募集している企業では対応できない場合や、SAPコンサルタントを探しても見つからずに時間だけが経過し、遅延しているものもあります。ですから、高額だと思う場合、それなりに注意すべき点も多いわけです。ここでは、案件の内実を知るためのポイントを紹介します。

2-1 案件のフェーズとプロジェクトの期間がマッチしているか

SAPのコンサルティング案件を大別すると、「運用・保守」「バージョンアップ」「新規導入」の3つで、一般的には、この順番で難易度が上がります。つまり新規導入が、一番難易度が高くなります。ですから最初に案件を見るときは、価格だけに注目せず、まず案件そのものの内容を注視しましょう。

問題が生じている、あるいは問題が発生しそうな案件は避けたいものです。それを見分けるには、例えば案件の「構想策定→要件定義→設計→開発」といったフェーズと進行期間・現在のフェーズがマッチしているか確認しましょう。この流れで残りの期間が短すぎる、もしくはプロジェクトが始まってからの期間を考えると進みが遅すぎると思ったら、どこかで遅延などのトラブルが起きている可能性が高いと言えます。ほかにも、案件の規模と人的リソースがマッチしているかも要チェックです。リソースが足りているかを確認するには、案件に参画中のメンバーの稼働状況を確認します。

2-2 付随する条件を確認

自分で対応できそうな案件だと判断がついたら、次は、契約形態(準委任契約、派遣契約、請負契約等)と業務内容やポジション、期間、勤務地、単価等の各種条件を確認しましょう。契約形態は、昨今は準委任契約が主流で、次いで派遣契約が多く見受けられます。請負契約や金額固定は、どれほど拘束されるかがわからないので業務内容に応じて判断しましょう。なお契約形態によっては、報酬を受け取るタイミングが想定より遅くなる場合があるので、支払い時期をあらかじめ確認し、場合によっては交渉してみましょう。

担当する役割は、だいたいの案件でPM(プロジェクトマネジャー)、チームリーダー、サブリーダー、メンバーのいずれかとなりますが、ご自身のスキルにあったポジションを選択しましょう。なお、定常運用をしている企業におけるコンサル業務やアドオン作成(追加開発対応)といった案件は、単発もしくは短期のモノが多く、単価もほどほどですが、手離れが良い点というメリットがあります。長期間拘束される導入プロジェクトを敬遠される方は、手離れの良い案件を複数こなして実績を重ねるといのも悪くないでしょう。

2-3 報酬単価を確認

SAP案件の報酬に明確な相場はありませんが、一般的には以下のような月額報酬となります。

役割

月額報酬

保守

70~100万円

設計

100~130万円

開発

80~100万円

コンサル

130~200万円

PM

130~200万円

対応可能な領域、知識の深さ、経験年数や経験ポジション、英語力、コミュニケーション能力や柔軟性、人間力が加味される場合があります。保守で150万円、新規導入のPMで180万円の場合、価格だけを見るとPM案件を選びたくなりますが、保守だけで150万円なら、責任の度合いから好条件とも言えます。つまりリーズナブル。目的に応じて案件を選びましょう。

2-4  SAP案件の相場とは

インターネット上で「SAP 案件」「SAP フリーランス」などで検索すると、多数のSAP案件を見ることができます。以下はその一例です。

・自動車部品メーカーにてSAPMM,PPコンサルタント募集、業務知識の豊富な方:180万円
・SAPにおけるBasisの保守運用メンバー募集、チーム管理・要件調整など:150万円
・英語あり、SAPグローバルロールイン案件導入計画の立案、実行のリードなど:180万円
・SAP Basis系運用支援、SAP Basis系経験者:60万円
・製薬会社向けERP(SAP/PP)刷新支援、プロジェクトマネージャー:80万円
・SAP系(ABAP・BASIS)グループ内システム統合&業務改革:125万円
・SAPS/4HANA再構築プロジェクト:56万円

計画を立案する、リーダーも兼ねてプロジェクトをまとめるといった業務は 100〜180万円/月、単独でプロジェクトに参加する場合が50〜100万円といった金額の相場が見て取れます。

PROJECT FINDERで現在募集中の案件も掲示していますので、参考にしてみてください。
https://www.pjfinder.com/jobs

3 高額な案件で求められるスキル、知識、経験

案件の内容に興味があるなら、単価は高いほうが良いと誰しも考えます。しかし単価が高い案件は、その分要求も高いと言えます。単価が高い案件は、SAPスキルという面では、対応可能な領域・知識の深さ、経験年数が、ビジネスパーソンとしては英語力、コミュニケーション能力、柔軟性が求められます。以下、詳しくみていきましょう。

3-1 高度なコンサルティング能力、マネジメント能力

SAPコンサルタントに求められるのは、高度なSAPの知見や経験だけではありません。SAPを利用することで顧客企業の能力を最大限まで引き出すための高度なコンサルティング能力やマネジメント能力が必要です。高度なSAPの知見や経験は、これらの能力に追加で必要な技術部分の能力です。

コンサルティング能力やマネジメント能力とは、論理的思考力、問題発見・分析能力、そしてクライアントとしっかりコミュニケーションできる能力です。こうした能力が発揮できているかを知るには、自分のクライアントを満足させられるかといった視点で案件を見直してみることが大切です。いろいろな場面での顧客の反応からも満足度を推測できるでしょう。顧客の返事に肯定的なニュアンスがあるか、身を乗り出して話を聞いてくれるかなどに注意しましょう。細かな配慮や気づきができるのも能力の一つです。

3-2 各業界における業務知識

SAP案件のクライアントの業界はさまざまです。クライアントの業界やビジネスを展開する国・リージョンにおける商慣習や業務フローの知識があると、案件の理解がスムーズになりクライアントも安心して依頼できます。これらはSAPのスキルではありませんが、勉強や経験によって得ることができますし、クライアントに聞けば教えてくれるでしょう。聞くだけでも前向きな姿勢と取られるので、ぜひ実行してクライアントとの距離を縮めましょう。他にもグローバルな案件では、諸外国の法定要件や税制を理解していると単価が高い案件に近づけます。

3-3 SAPモジュールに関する知識

SAP案件では、会計関連の領域が最もニーズが強く、その一方でSAPのミドルウェア領域の「BASIS」の案件は数も予算も少ない傾向にあります。最新バージョンの SAP S/4HANAの知見があり、オンプレミス版(プライベートクラウド版)とマルチテナント型のクラウド版の両方に精通していると、いろいろな案件に出会える可能性が高まります。ただし知見があるからといって、単価が上がることは少ないようです。なお、SAPのERP以外のシステムとして、AribaやSuccessFactors、Concur等の案件もありますが、SAP案件より単価が低い傾向です。

4 商流が浅いところが得意で、SAPコンサル経験者がいるエージェントと付き合うべし

商流が浅いところが得意で、SAPコンサル経験者がいるエージェントと付き合うべし

案件選びでは、なるべく浅い商流の案件獲得を目指しましょう。商流が浅いとは、本来の発注企業により近い位置を指します。商流が浅いほうが単価は高くなります。つまりSAP導入企業とあなたの間に入る事業者が少なければ少ないほど、報酬は高くなる可能性があります。フリーランスという立場では、なかなか浅い商流に携わるのは難しいのですが、努力はすべきです。

その努力の一つとして、エージェント選びがあります。単純に案件を紹介するマッチングサービスではなく、常に商流が浅いところでクライアントと付き合えるエージェントを選ぶようにしましょう。PROJECT FINDERは、SAPやRPAを始めとするシステム導入支援、業務改革、開発支援、PMOなど、直接大手コンサルティングファームやSIer、クライアント企業にご紹介できる案件が大半を占めています。

また案件紹介においても、SAPコンサル経験者がクライアントとフリーランスの方のスクリーニングを適切に行い、それに基づいて提案を行うので、フリーランスの方が現場に入ってから話が違うといったトラブルは起きにくくなっています。

まとめ 単価だけじゃない、ベストの案件選びを目指そう

フリーランスのSAPコンサルタントにとって案件選びは、収入を得る手段ではありますが、今後の人生の彩り方に関する重要な経験を得られる場でもあります。単価だけで判断せずに、そこに関わることで得られる新たな知見や関係、人脈なども考慮しましょう。自分が興味ある分野のほうがモチベーションにつながりますから、そうしたわがままは大切にしたいものです。

いろいろな意味を持つ案件選びは、あなたの意思を尊重してくれるエージェントに委ねたいものです。SAPコンサルタント経験者が運営するPROJECT FINDERを訪ねてみてください。あなたと近しい道を歩んだ、貴重な先輩の声が聞けるはずです。

監修者:コンセスコンサルティング株式会社 代表取締役 西本 章泰

大学卒業後、コンサルティング会社にてSAPコンサルタント(MM/PP領域)としてSAP導入案件に従事。
その後、ベンチャー系コンサルティング会社にてSAPを中心とした大規模システム展開・定着化プロジェクトをプロジェクトマネージャーとして多数経験。
後にSAPソリューションを主体とした事業部を立ち上げ、社内の組織マネジメントを行う一方、お客様と徹底的に向き合い、お客様にとって最適なソリューションを提供することを心がけてサービス提供をした結果、会社の中核事業に成長させることに成功。
現在はコンセスコンサルティングの代表として活動する傍ら、現役コンサルタントとしてSAPやRPA(UiPath)、プロセスマイニング、その他DXに関連する各種システム導入支援プロジェクトの支援を行っている。
グローバル案件を得意とし、SAP x UiPathの連携ソリューション(SRC部品)をUiPathグローバルの中心メンバーとして開発をリード。日本発のコンポーネントとして、RPAから直接SAPのAPI(BAPI)をCallできる仕組を構築し、グローバル展開することに貢献。
多数の案件、コンサルタント、ユーザ企業の皆様と関わった経験を保有し、かつ現役で活動しているため、より現場感のあるアドバイスが可能な、案件紹介のプロとしての側面も持ち合わせる。

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