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掲載日 2022.10.11 / 更新日 2023.02.19

人事コンサルタントとは|報酬・年収や必要な資格、仕事内容

人事コンサルタントとは|報酬・年収や必要な資格、仕事内容

人事コンサルタントという職種は聞いたことがあっても、具体的な仕事内容や年間報酬・年収などの詳細についてはよくわからないという方は多いのではないでしょうか。また、現在人事コンサルタントをしていて、将来や今後のキャリアを考え直している方もいるでしょう。

今回は人事コンサルタントについて、その仕事内容やフリーランスの場合の報酬・会社員の場合の年収、メリット・デメリットなどを徹底解説します。人事コンサルタントになるために必要な資格や、向いている人の特徴もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

1  組織人事コンサルタントとは

組織人事コンサルタント(以下、「人事コンサルタント」と表記)とは、具体的にどのような仕事なのでしょうか。まずは、人事コンサルタントの概要について、その仕事内容ややりがいをご紹介します。

1-1 人事コンサルタントの仕事内容

人事コンサルタントは、大きく分けて「組織制度」「採用」「人材育成」「労務」の4つの領域に分かれています。

組織制度コンサルティングは、クライアント企業の経営戦略や現状の課題に応じて、人事制度の見直しを行ったり、組織構築の再編を行ったりします。人事制度に詳しいだけでなく、組織や経営状況を分析する能力が求められるコンサルティング業務です。

採用コンサルティングでは、企業に合わせた採用活動に関するコンサルティングを行います。採用制度の改革を提案することもあれば、採用活動のサポート代行までを含む場合もあります。クライアント企業の理念や風土に対する理解が必要なため、よりヒアリング能力が求められる領域です。

人材育成コンサルティングでは、研修プログラムの設定や、人材育成制度を整えるなど、クライアント企業の人材育成に関わるさまざまなサポートを行います。施策を行ってから短期間で結果が現れるとは限らないため、長期的な視点を持ったコンサルティングが必要となる業務です。

労務コンサルティングでは、労働環境やマネジメント体制の改革、評価制度の見直しなどを行います。法律の観点からのアドバイスを行う必要もあるため、専門知識が求められます。

1-2 人事コンサルタントのやりがい

どれだけ優良企業であっても、大勢の人が働いている組織にとって、人事に関する課題はつきものです。人事コンサルタントは決して簡単な仕事ではありませんが、企業が抱える課題をヒアリングし、一丸となって解決していくので、クライアントから感謝されたり、喜ばれたりする仕事です。

また、企業ごとに抱えている悩みや課題の内容は大きく異なるため、人事コンサルタントの業務をこなしていれば、臨機応変に対応できる能力が身に付きやすいでしょう。その場に応じた適切な判断や課題解決能力は、どのようなキャリアを歩む場合でも役に立つはずです。

2 人事コンサルタントの報酬

続いて、フリーランスの人事コンサルタントの報酬を見ていきましょう。

フリーランスの人事コンサルタントでは、平均年間報酬は約700万円です。ボリュームゾーンはおよそ550万円〜700万円であるとされていますが、中には年間2,500万円以上の報酬を得ているコンサルタントもいます。

もちろん、年齢や経験、スキルなどによって実際の報酬は変動しますが、人事コンサルタントは企業の経営戦略にも関わる重要な役割を担う仕事であり、専門知識やコミュニケーションスキルも必要な職種です。そのため、他の業種と比べても比較的高い年間報酬・年収水準を保っているといえるでしょう。

なお、会社員の人事コンサルタントの場合、経験や所属企業によりますが、年収はフリーランスの場合と比べておおよそ5割~8割程度でしょう。

3 人事コンサルタントの将来性

人事コンサルタントの将来性

人事コンサルタントの将来性が気になっている方もいるかもしれません。確かに、時代によって業種ごとの需要の変遷は起こりますが、人事制度は企業が存在する限り無くならない課題のひとつです。そのため、人事コンサルタントの仕事は今後も比較的安定した需要が期待できるでしょう。

特に、人材不足が著しいエンジニアの領域や、今後も発展が見込まれる海外人材などの領域はますます成長する可能性が高く、伸びしろも十分兼ね備えた業種であるともいえます。

4 人事コンサルタントになるメリット

人事コンサルタントになるメリットは、主に以下の2つです。
①人事に関する汎用的な知識が身につく
②独立する人も多く、様々な働き方やキャリアパスがある。
それぞれについて、詳しくご紹介します。

①人事に関する汎用的な知識が身につく

人事コンサルタントでは、さまざまなクライアントからの依頼を受注してコンサルティングサービス業務を行うことになります。いくつもの企業や団体の組織体制・人事制度を目の当たりにすることで、一企業の人事として勤めているだけではなかなか身に付かないスキルを身につけられるでしょう。特に、一社だけでなく複数社と関わることで得られる汎用的な知識は、どの業種からも重宝されるスキルのひとつです。

②独立する人も多く、様々な働き方やキャリアパスがある

他の業種と比べて様々な働き方やキャリアパスを選択しやすいところも、人事コンサルタントの魅力のひとつです。

人事コンサルタントに限らず、コンサルティング業界は経験を積んでから独立する人の多い領域です。報酬体系も案件や企業ごとに様々で、月額制の「定額方式」のほか、1時間ごとに金額が設定される「タイムチャージ方式」や、プロジェクト単位で報酬が出る「プロジェクト方式」などがあります。

様々な働き方から自分に合ったものを選択しやすいので、フリーランスとしても活躍しやすいでしょう。もちろん、中には会社員として活躍している人事コンサルタントもいます。

5 人事コンサルタントになるデメリット

一方で、人事コンサルタントになるデメリットも存在します。

先述の通り、人事コンサルタントはその領域が広く、組織制度・採用・人材育成・労務の分野でそれぞれ専門知識やスキルが必要となります。しかし、これらの知識を一人ですべて身に付けることは大変だということを理解しておきましょう。

また、人事コンサルティングでは企業分析から資料作成、運営サポートまで業務内容が多岐に渡り、幅広い領域をこなす必要があるため、ハードワークになりやすい傾向があります。その分報酬も上がりやすいですが、不安な場合は、自分の望む働き方や将来像と照らし合わせながら今後のキャリアとして検討してみましょう。

6 人事コンサルタントに向いている人

人事コンサルタントに向いている人

以下のような人は人事コンサルタントに向いているといえるでしょう。

・抽象的で複雑な課題に対して仮説を立てて取り組める人
・数字での結果が出にくい課題や長期的な課題が苦にならない人
・人事に関する専門知識やスキルを身につけたい人

人事に関する課題は抽象的なものが多く、一筋縄に解決策が出るものではありません。多角的視野を持ちながらアプローチする必要があります。また、分析に必要な情報をクライアントからすべて得られるとは限らないので、与えられたデータの中から仮説を立てて課題解決に取り組める人はコンサルティング業務に向いているでしょう。

また、数字で結果が出づらかったり、結果が出るまでに時間のかかる課題も多くあります。そのような場合でも、苦にならず解決に向けてアプローチできる根気の良さも必要となります。

一方で、仕事に対するモチベーションを保つことも重要です。人事に関する専門知識やスキルを身につけたい気持ちがベースにある人は、転職後やキャリアステップの際にもモチベーションを保ちやすく、人事コンサルタントに向いているでしょう。

7 人事コンサルタントになるには?

ここからは、人事コンサルタントになるために必要なスキルや知識についてご紹介します。おすすめの資格や歓迎される経歴についても触れるので、ぜひ参考にしてみてください。

7-1 必要なスキル

人事コンサルタントに必要なスキルは、主に以下の3つです。

①論理的思考能力
②コミュニケーション能力
③数字化しづらい課題に対するゴール設定能力

1つ目に必要なスキルは「論理的思考能力」です。先述の通り、人事に関する課題は複雑に入り組んだ抽象的な課題が多いため、抽象的な課題を具体的な施策に落とし込む能力が必要となります。その際、論理的思考能力は欠かせないスキルのひとつです。また、最終的にはプレゼンなどを通して施策内容をクライアントへ伝えなければならないこともあり、物事を順序立てて説明できる力は身につけておいた方が良いでしょう。

2つ目に必要なスキルは「コミュニケーション能力」です。コンサルティングは企業や団体など、対クライアント向けのサービスを扱う仕事です。経営戦略に沿った提案を行うためには、適切なヒアリングをもとに分析を行う必要があるだけでなく、顧客との綿密なやりとりが欠かせません。そのため、コミュニケーション能力も高ければ高いほどコンサルティング業務を行いやすくなるでしょう。

3つ目に必要なスキルは「数字化しづらい課題に対するゴール設定能力」です。結果が見えづらい課題に取り組む場合であっても、コンサルティングを担当する以上、何らかの施策提案を行わなければなりません。その際、数字化しづらい問題を、仮説を立ててゴール設定できる能力が必要になるのです。

7-2 おすすめの資格

おすすめの資格

①人事総務検定
②社会保険労務士

いずれも人事の中で労務の領域に関するもので、社会全体から見ても希少価値が高いとされています。

「人事総務検定」は1級から3級まであり、取得することで人事の基礎知識が身に付いていることをアピールできます。3級や2級であればさほど難易度が高くないので、新卒の方や、これから人事コンサルタントへの転身を検討している方でも気軽に取得しやすいでしょう。すでに人事に関する業務経験がある方は、1級の取得がおすすめです。

「社会保険労務士」は取得難易度が高くなりますが、国家資格なので希少価値が高く、法律に関する知識を身に付けられる魅力があります。特に労務の領域では専門性が重宝されやすいので、人事コンサルタントとしての仕事の幅を広げたい方や、今後のキャリアのステップアップを狙いたい方におすすめです。

7-3 歓迎される経験・経歴

人事コンサルタントとしてのキャリアを築くにあたり、どのような経験や経歴が歓迎されやすいのかも気になるかもしれません。

人事のコンサルティングを行う業種なので、一般的に「人事の経験」や「コンサルタントの経験」は歓迎されます。特にフリーランスコンサルタントとしてプロジェクト単位の案件を受注する場合、クライアント側は専門性を求めているので、説得性のある肩書きや経歴が求められることを理解しておきましょう。上記のほか、先に挙げた資格を保有していれば更に信用力は高まります。

もちろん、人事やコンサルタントの経験がなくても人事コンサルタントを目指すことは可能ですが、その場合はいきなりフリーランスとして活躍するのは厳しいかもしれません。ある程度の経験値を積むまでは、人事コンサルタントを採用している企業に会社員として勤めながら、専門の知識やスキルを身につけていくことをおすすめします。

8 人事コンサルタントのキャリアパス

人事コンサルタントのキャリアパス

続いて、人事コンサルタントのキャリアパスについて、よくあるパターンをご紹介します。いずれの場合も、実績を積むことで徐々に仕事の幅を広げるケースが多いです。

①組織規模の大きい案件を増やして高収益化

1つ目は、中小企業などの小規模案件から、徐々に組織規模の大きい案件へ移行して高収益化を図っていくパターンです。
組織規模が大きい会社ほど複雑な課題を抱えており、予算も潤沢にあるため高額な報酬を狙いやすい傾向にあります。特に、M&A後の統合効果をサポートするPMIなどの案件は稼ぎやすいといわれています。様々なクライアントのコンサル経験を積むことで、このような高額案件の獲得も可能となるでしょう。

②実績を積んでコンサルファームのディレクター

2つ目は、実績を積んでコンサルファームのディレクターとして勤めるパターンです。
企業勤めの場合でも、マネージャーやディレクタークラスになると、安定して年間報酬が2,000万円以上を得られるケースも少なくありません。人事系のコンサルティングファームはIT分野に弱い企業も多いので、パッケージ導入などの経験があると重宝されやすい傾向にあります。そのため、コンサルファームの管理職を狙う場合は、フリーランスとしてIT系コンサルの経験を積んでおくのも良いでしょう。

③事業会社でCHRO

3つ目は、人事コンサルタントで得た知見を活かして、CHRO(最高人事責任者)として事業会社に採用されるパターンです。CEROとは企業の経営戦略に沿って人事施策を行う、人事関連における最高責任者のことを指します。日本国内ではまだポジションが少ないものの、近年重要視されてきている役職です。レベルの高い専門性が求められますが、人事コンサルタントの知見があればCEROとして十分活躍が可能でしょう。

9 代表的な人事ツール・パッケージ

代表的な人事ツール・パッケージ

9-1 SAP Success Factors

 

導入目的

人材管理・人事施策の効率化

主な機能

従業員エクスペリエンス管理/コア人事・給与計算/タレントマネジメント/人事アナリティクスと要員計画 などの一括管理

導入実績

200ヶ国以上、 2億人以上

 

「SAP Success Factors」は人事評価や人事施策に関するデータを一括管理できる人事システムで、日本通運やLIXILなどで導入事例があります。世界各国で2億人以上のユーザーを抱えるだけあってセキュリティ面も強く、有名企業から中小企業まで幅広い分野からの導入実績があります。

9-2 COMPANY

導入目的

人事管理・労務管理の効率化

主な機能

人事管理/勤怠管理/給与計算/タレントマネジメント/雇用手続き管理/ID管理 などの一括管理

外部連携

ActiveDirectory、Office365、Salesforceなどに対応

導入実績

1,200社以上

「COMPANY」は国内企業が運営するサービスで、人事管や労務管理の効率化を行えます。KIRINや三井住友フィナンシャルグループ、ヤマザキなどへの導入実績があり、日本国内の有名企業への導入が進んでいるサービスです。定額制のコストモデルなのでオプション費用がかかりづらく、組織変化に対応しやすい特徴があります。

9-3 SmartHR

導入目的

人事労務業務の効率化

主な機能

帳票自動作成/入社・退社手続き/年末調整/マイナンバー管理/従業員情報管理/給与明細/有給管理 などの一括管理

外部連携

moneyfoward、freee、slack、Chatwork、ジョブカン ほか多数

導入実績

4万社以上

SmartHRは人事労務に関するデータを一括管理できるサービスです。moneyfowardやfreeeなどの外部サービスとの連携も可能で、メルカリ、ZOZO、JR九州グループなど、4万社を超える企業での導入実績があります。

10 人事コンサルティングの求人案件例

人事コンサルティングの求人案件例

最後に、実際の人事コンサルティングの求人案件例をご紹介します。

 

①SAP Business Technology Platform (SAP BTP)による SuccessFactors 開発支援(S)

報酬

120万円~180万円/月

職種

SAP

業種

製造

契約期間

短期(半年未満)

稼働率

100%

雇用形態

準委任契約

募集人数

1人

その他・備考

リモートワーク・フルリモートワーク可

 

②大手金融業向けSAP SuccessFactors開発支援

 

報酬

120万円~150万円/月

職種

SAP、その他SAP、人事系

業種

金融

契約期間

長期(1年以上)

稼働率

〜100%

雇用形態

準委任契約

募集人数

1人

その他・備考

リモートワーク・フルリモート可


求めるスキルの必須条件が5つあった場合、全てに該当しなくてもいくつかの条件に該当すれば、OKが出る場合もあるので、臆せずエージェントに相談してみてください。

まとめ

今回は、人事コンサルタントの仕事内容や年間報酬・年収、メリット・デメリットなどについてご紹介しました。

人事コンサルタントは業務の幅が広く、専門性が求められる仕事です。そのため人事コンサルタントを目指すことは簡単ではありませんが、その分他の業種と比べて年間報酬や案件単価も高い傾向にあります。また、コンサルティングを通して様々な企業と関わることができ、クライアントから直接感謝される機会も多いため、仕事でやりがいを感じたい方にはおすすめの職業です。

人事コンサルタントに興味を持った方は、ぜひ本記事を参考に、今後のキャリアを検討してみてください。
なお、フリーランスの案件探しには、PROJECT FINDERの活用がおすすめです。人事コンサルタント向け案件の紹介を受けられるだけでなく、会員向けのクローズド案件や高額案件も豊富に取り扱っています。
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ライター:清水 康平

大学卒業後、コンサルティング会社にて人事コンサルタントとして主に採用・採用マーケティング案件に従事。
その後、IT系スタートアップ企業にてマーケティングコンサルティング、サイト構築・制作ディレクションなどに従事し、IPOを経験。
現在は、Webコンサルティング・ディレクション代行事業を営む傍ら、これまでの経験を元にコラム記事の企画・執筆・編集を行っている。

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