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掲載日 2022.10.14 / 更新日 2023.02.19
インフラコンサルタントの仕事内容|報酬・年収や求人例、必要な資格

インフラコンサルタントという職種は聞いたことがあっても、実際に「インフラ」が何を指すかということや、具体的な仕事内容などについてはあまりわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、中には現在インフラコンサルタントをしていて、将来や今後のキャリアを考え直している方もいるでしょう。
今回はインフラコンサルタントについて、その仕事内容やフリーランスの場合の報酬・会社員の場合の年収、歓迎されやすい経歴などを徹底解説します。インフラコンサルタントになるために押さえておきたいツールや実際の求人事例もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
1 インフラコンサルタントとは
インフラコンサルタントとは、具体的にどのような仕事なのでしょうか。まずは、「ITインフラ」が何を指すのかや、インフラコンサルタントの仕事内容、ITコンサルタントとの違いについてご紹介します。
1-1 ITインフラとは
インフラとは、「基盤・土台」を意味する言葉で、ITインフラとはIT分野の基盤となる重要な設備や技術のことを指します。
企業もITインフラを使用しており、たとえば社内で使用するネットワークやセキュリティ、サーバーなどが挙げられます。以前は自社内にシステムを構築する「オンプレミス」を採用している企業が多くありましたが、近年では「クラウド型」のITインフラの方が主流となりつつある傾向です。
1-2 インフラコンサルタントの仕事内容
インフラコンサルタントは、上記のように企業が使用しているITインフラに関するコンサルティングを行う職業です。具体的な仕事内容は、大きく分けて「ITインフラ環境のコンサル」と「ITインフラの最適化に関するコンサル」の2つがあります。
①ITインフラ環境のコンサル
オフィス設立や移転などの際、これから新しくITインフラを導入したいと考えている企業に対して導入や構築方法、運用方法についてのアドバイスを行います。
②ITインフラの最適化に関するコンサル
現在既に運用しているITインフラについて、より最適な活用ができるようにサポートを行います。
なお、最近ではクラウドを活用したITインフラが主流になりつつあることから、オンプレミスからクラウド化への移行を検討する企業が増えています。そのためクラウドの導入に関して知見のあるインフラコンサルタントが重宝される傾向にあり、アプリケーションやクラウドに関する知識も求められるようになってきています。
1-3 ITコンサルタントとの違い
ITコンサルタントとインフラコンサルタントの違いがよくわからないという方も多いかもしれません。
ITコンサルタントは、IT分野のコンサルティングを行う仕事の全般を指しますが、インフラコンサルタントはインフラに関する領域に特化してコンサルティングを行います。つまり、ITコンサルタントの一種にインフラコンサルタントが含まれると理解しておけば問題ないでしょう。
2 インフラコンサルタントのやりがい
現代社会ではあらゆる製品やサービスにIT技術が用いられているほか、ITインフラの活用により事業の効率化を図る企業も多くなっています。そのため、ほとんどの企業でインフラに関する課題はつきものである状態です。
インフラコンサルタントはITやインフラに関する深い知見が必要な仕事です。そのため根気よく学んだり知識を身につける必要がありますが、多くの企業が抱える悩みを、クライアント目線に立って一緒に解決していくので、担当者から感謝されたり、喜ばれたりする仕事です。また、クライアントの業界も限定されないため、ジャンルを問わず幅広い企業に貢献できる魅力も兼ね備えています。
3 インフラコンサルタントの報酬・年収

続いて、インフラコンサルタントの報酬・年収を見てみましょう。
フリーランスのインフラコンサルタントでは、平均年間報酬・年収は20代前半でおよそ約700万円となっています。ボリュームゾーンはおよそ500万円〜700万円であるとされていますが、中には年間1,500万円以上の報酬を得ているインフラコンサルタントもいます。
会社員の人事コンサルタントの場合は、フリーランスの場合と比べておおよそ5割~8割程度の年収となるのが目安です。
コンサルタント自体が高収入になりやすい職業であるため、インフラコンサルタントはコンサルタントの中では平均〜やや低めの水準にはなりますが、他の業種と比較すると十分高収入であるといえるのではないでしょうか。また、年齢や経験、スキルなどによっても実際の年間報酬は変動します。
4 インフラコンサルタントになるには?
ここからは、インフラコンサルタントになるために必要なスキルや知識についてご紹介します。おすすめの資格や歓迎される経歴についても触れるので、ぜひ参考にしてみてください。
4-1 必要なスキル
インフラコンサルタントに必要なスキルは、主に以下の3つです。
①論理的思考力
②コミュニケーション能力
③ITインフラに関する基礎知識
1つ目に必要なスキルは「論理的思考力」です。プロジェクトを進行する際、クライアント担当者へのプレゼンを行ったり、提案内容の説明を行う場面が訪れます。その際、物事を順序立てて伝えられる論理的思考力は欠かせないスキルです。
2つ目に必要なスキルは「コミュニケーション能力」です。コンサルティングは企業や団体など、対クライアントとのやりとりが頻繁に発生する業務なので、相手目線に立ったヒアリングを行ったり、適切なタイミングで報告を行ったりする力が求められます。
3つ目に必要なスキルは「ITインフラに関する基礎知識」です。クライアントはプロの力を借りるためにコンサルタントへ依頼をしてくるので、専門分野についてはできるだけ幅広い知識と理解があった方が良いでしょう。
4-2 おすすめの資格
インフラコンサルタントとしてのキャリアを検討している場合、資格を保有していると有利に働く場合が多いです。
具体的には、経済産業省が認定している国家資格で希少価値の高い「基本情報技術者試験」、ITに関する幅広い知識を身につけられる「ITIL資格認定試験Foundation Certification」、アマゾン社のクラウドサービスが提供する「AWS認定」、日本国内だけでなくグローバルに通用する「CompTIA Cloud+(CV0-002)」などがおすすめです。
それぞれに難易度のレベルや特徴が異なるので、自分の目指す将来像に合わせて検討してみてください。
4-3 歓迎される経験・経歴
インフラコンサルタントとして歓迎される経歴・経験は、以下の2つです。
①システム部門の経験者
②コンサルタントの経験者
「システム部門の経験者」は実際に現場を経験しているので、知識や専門性が身についているだけでなく、クライアントのニーズに沿った提案やアドバイスを行える強みがあるでしょう。
「コンサルタントの経験者」はコンサルティングの基礎が身についている場合が多く、こちらも歓迎される経歴です。提案やプレゼンの経験、プロジェクトの進行をスムーズにまとめられる強みを発揮できるでしょう。
5 代表的なITインフラツール・ベンダー

続いて、インフラコンサルタントが押さえておくべき代表的なITインフラツール・ベンダーをいくつかご紹介します。
5-1 Amazon Web Service(AWS)
「AWS」は、Amazon社が提供するクラウドコンピューティングサービスで、インフラ市場でトップシェアを誇っています。
世界中のデータセンターから200種類以上のサービスを提供しており、日本国内でもインフラツールとして導入している企業が増加しています。
大手企業だけでなく、ベンチャーやスタートアップ企業からも高い支持を得ています。
5-2 Microsoft Azure
「Microsoft Azure」はMicrosoft社が提供するクラウドコンピューティングサービスです。
MicrosoftはAzure以外にも、「Microsoft Office」「Microsoft 365」など広く使われているサービスを提供しています。Azureを活用するメリットの1つとして、これらのサービスとの連携が容易な点が挙げられます。
また、Azure Marketplaceで他のサービスとの連携も可能です。中堅企業〜大手企業に広く導入されています。
5-3 Google Cloud Platform(GCP)
「Google Cloud Platform」はGoogle社が提供するクラウドコンピューティングサービスです。Googleの各種サービスを提供する基盤としても利用されている、運用実績のあるサービスです。
GoogleはAI、機械学習の領域で高い技術を誇りますが、TensorFlowやBigQueryなどを活用することで、AIに関するサービスを利用できるのが特徴です。また、Cloud Machine Learning Engineを活用することで、機械学習モデルを比較的簡単に構築することもできます。
5-4 Oracle
「Oracle」はOracle社が提供するデータベースで、こちらも世界各国からの高いシェア率を誇ります。Oracleは主にC言語で構成されているため、拡張機能などに柔軟に対応しやすい点が特徴です。また、セキュリティ面も強いと評判を得ています。
5-5 Zabbix
「Zabbix」は運用しているサーバーの監視を行うためのツールで、サーバー上に何らかのエラーや障害が起きた際にお知らせしてくれます。その中でもZabbixはリリースからの年月が長く、世界中のユーザーから安心して使えると評判を得ています。また、監視サーバーの構築には費用がかかりますが、構築後はすべての機能を無償利用できる点も魅力です。
6 インフラコンサルタントの求人案件例
最後に、実際のBIコンサルティングの求人案件例をご紹介します。
①会社統合に向けたIT-PMI活動におけるインフラ領域PMO支援
②ビジネスチャット開発支援
③調達システムのデータ分析基盤の構築
いずれの求人も、月額報酬は約80万円〜150万円程度に収まっており、リモートワークの対応など、フレキシブルな働き方がしやすい特徴があります。
場合によっては150万円~200万円/月程度の案件もあるようですので、ハイスペックなインフラコンサルタントのエージェントに問い合わせてみるとよいでしょう。
7 まとめ
また、求めるスキルの必須条件が5つあった場合、全てに該当しなくてもいくつかの条件に該当すれば、OKが出る場合もあるので、臆せずエージェントに相談してみてください。今回は、インフラコンサルタントの仕事内容や年額報酬、必要な資格やスキルなどについて詳しくご紹介しました。
インフラコンサルタントになるには、IT分野に関わる幅広い知識と専門性が求められます。そのため常に最新情報を収集したり、新たな知識を取り入れたりしながら根気よく学ぶ姿勢が必要ですが、実際に関わった企業やクライアントから喜びの声をもらう機会も多く、非常にやりがいのある仕事であるといえるでしょう。
また、インフラコンサルタントは簡単な仕事ではありませんが、その分他の業種と比べて年間報酬や案件単価も高額になりやすい傾向にあります。特に高収益を得たい場合は、会社勤めではなく、フリーランスとしてインフラコンサルティングの経験値を積むことをおすすめします。
なお、フリーランスの案件探しには、PROJECT FINDERの活用がおすすめです。インフラコンサルタント向け案件の紹介を受けられるだけでなく、会員向けのクローズド案件や高額案件も豊富に取り扱っています。
ライター:清水 康平
大学卒業後、コンサルティング会社にて人事コンサルタントとして主に採用・採用マーケティング案件に従事。
その後、IT系スタートアップ企業にてマーケティングコンサルティング、サイト構築・制作ディレクションなどに従事し、IPOを経験。
現在は、Webコンサルティング・ディレクション代行事業を営む傍ら、これまでの経験を元にコラム記事の企画・執筆・編集を行っている。
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